料理は段取り

料理は得意ではない。とはいえ、少し前からほぼ毎日、料理をするようになった。外食や弁当より、安くて、栄養のバランスがよく、美味しいものが食べられると思っているからだ。 最初はイヤイヤやっていた。皮をむいて、切って、ゴミを捨ててというのが面倒く…

トム・ペティ、プリンス

ジョージ・ハリスンの追悼コンサートのyoutubeを見ていたら、トム・ペティが歌っていた。スーツ姿で小さいサングラスをかけたトム・ペティも、渋くてカッコいい。ジョージの息子のダーニもトムの横でギターを弾いているのだが、ジョージそっくりな若者で、キ…

亡き王女のためのパヴァーヌ

今日聴いた「亡き王女のパヴァーヌ」は美しかった。どこか遠くの雪山に、人が足を踏み入れたことのない、冷たく澄んだ湖があって、キラキラ輝いているような、演奏だった。プロの演奏ではない。たぶん知的障害のある、小学生の少女が弾いたのだ。恥ずかしげ…

上昇したい

若いころは、50代になったら、泰然自若と生活をエンジョイするのかと思っていた。周囲には、そのように生きている人もたくさん居る。けれども、私の場合、全然泰然自若としない。わけもないのに、毎日不安である。世の中の不安な情勢のせいもあるかもしれ…

旅行には行くべき

冬のイギリスに旅行に行った。当たり前だが、朝は9時ぐらいまで真っ暗だし、午後4時には日が暮れる。田舎のほうを回っていたので、景色はヒツジがいる草原ばっかりで、雨がしょっちゅう降る。生活は絶対、貧しい、慎ましい生活をしているはずだ。イギリスの…

芸術の必要性

またまた、宇野昌磨のフィギュアスケートで、涙してしまった。こんなに若いのにこの子は、なんで芸術が人間には必要なのかを知っている、と思った。 芸術は生産行為ではない。カネやモノを直接、産み出すものではない。 しかし芸術は人間には絶対に必要なの…

今さらながら、ハムレット

今ごろこの歳になって、ハムレットを読んでいるのだが、動機はBroadchurchというイギリスの人気ドラマを観て、David Tennantのファンになり、彼がハムレットで名を挙げたことを知ったからである。それでDVDでハムレットを観ているのだが、英語字幕で古語だか…

歳をとるとはモノを失うこと

55歳になって痛感するのは、歳を取るといろいろなモノを失くしていくんだな、ということだ。 以前は多くて太くて邪魔だった髪の毛も細く少なくなり。 歯茎が痩せて歯が怪しくなり。 唇の赤みが薄くなり。特に上唇。 体力は少しずつ衰え。 骨は脆くなり。 ………

フィギュアスケートに思う

先日、フィギュアスケートで宇野昌磨のパフォーマンスを観て、思わず涙してしまったのだが、別にジャンプが凄いからではない。 フィギュアスケートのアナウンサーはジャンプ、ジャンプと言い過ぎで、芸術としての面もきちんと語るべきだ。表現力も磨いてきま…

人の行かない業界に就職しよう

いま、企業は採用難です。人事担当の私が日々、悩んでいて、また、いろんな人から聞くので、本当です。特に売れているのが、30代前半、そこそこきちんとしたキャリアを積んで来た人。だいたい3社ぐらいオファーをもらって、どれにしようかな、と選んでいます…

和民さん、どうしたの?

何かと評判の悪い和民だが、私は決して嫌いではなかった。つい最近までは。 フードはけっこう頑張っていると思うし、安いし、席はゆったりしている、だいたい混んでいて入れないということはない。 だからよく家族で利用していたのである。 しかし今はさすが…

五十肩との付き合い方

ここ2年、左肩から始まって1年続き、治ると同時に右肩が痛くなりと、五十肩に悩まされてきた。私の場合片方が1年で、マジで痛いのがそのうち半年ぐらい。ただこれは人によって違う。3か月で治る人もいれば、2年かかる人もいる。ことほど左様に、五十肩はいろ…

天国への階段の私的解釈

天国への階段の歌詞は、分かるようで分からない。何か肯定的にものごとを見よう的なことが歌われていることは分かるが、ピタッとはまらない感じである。これは母国語ではない英語だからだろうな、と私は思っていた。しかしCelebration DayのDVDで天国への階…

ジミー・ペイジを見て、考えること(1)

レッド・ツェッペリンに関する書籍や記事を漁ると、必ずセックス、ドラッグ、破壊行為、酒、煙草のことが書いてある。確かにジミー・ペイジはコカイン所持で2回逮捕されているし、相当やったみたいだというのは分かる。女関係も派手だったみたいだし、酒は…

ネコが死ぬ小説

先日私はネコの眼で見た人間世界の小説を書いた。これはもちろん夏目漱石の二番煎じであって、新鮮でもなんでもない。とにかく震災以降、ちょっとおかしくなっている人間の様子を、第三者の視点から描写するには、ネコが便利だったのである。 それはともかく…

おまんじゅう化

ジミー・ペイジが一時期、おまんじゅうみたいになったのは、1990年代の後半から2000年代の前半にかけて、ペイジ&プラントをやっていた頃だろう。どうしたわけかアロハシャツから太い首を出してギターを弾いている写真などは、ブラジル人化してしまったのでは…

美しいジミー・ペイジ

10月16日のジミー・ペイジ来日記者会見&Celebration Dayプレミア試写会に当たって、生・本人に出会ってから、ずーっとジミー・ペイジ漬けである。考えてみればもう40年近く、浮き沈みはありながらジミー・ペイジの熱狂的ファンを続けてきたが、生・本人を見…

渋谷ヒカリエ

夫によれば「金持ち負け犬系女子」を狙った渋谷ヒカリエに行ってきた。 客を見ると、確かに身なりがよく小奇麗な、30代以降の女性が多い。 私は渋谷が大嫌いだ。これでもはるか昔、小学生時代は渋谷の東急プラザの裏あたりに住んでいたこともあり、その頃…

ネイルという贅沢

ようやく以前の稼業に戻ることが出来たので、調子づいて、今日は堰を切ったように買い物をしてしまった。といっても、大した額ではない。失業する前は、もっと金遣いが荒かった。それに比べれば、まだまだである。しかし、高価な物を買ったり、長続きしない…

おおさか

土曜日から足かけ3日、大阪と京都をウロウロしている。夫は食い倒れが目的だし、私はピリピリした関東地方を離れたいというのと、徳島にちょっと用があるのだ。今回は小奇麗な大阪には全然行かず、難波、天王寺、通天閣、鶴橋といった、ディープなあたりを…

自業自得

なんだかんだ、悲劇に見舞われているうちに、4月になった。私には、日本全体が重苦しい不安に覆われているように見えるが、違う角度で見ると、別にどうってこともなく暮らしている人が大半なのかもしれない。なにしろ私自身が、急に世間が狭くなったので、…

東日本大地震に思う

3月11日に起きた地震で、日本中が少なからず動揺している。 ところが私は、いちばん苦しかったのがその前々週だったので、それほどココロにダメージがないのだ。 つまり、どん底が先に来てしまったから、そのあとの地震は、「もう、なんでもいいよ」と受…

ココロの断捨離

またまた、しばらくご無沙汰してしまったのだが、先週は、信じられないくらい苦しい1週間だった。おとといに、基本方針の大転換をして、今は気分が良くなっているので、安心してほしい。 何が起きたかといえば、なんとなく希望を持って待っていた某社から、…

就職活動雑記(2)

どうにか数社と話が進み、遅々とした動きながら活動はしているのだが、どこにしても、関係する人が多いので、何回も、いろいろな人に会わなくてはならない。その人々全部に、ある程度気に入られてYesと言ってもらわなくてはならないというのは、考えてみると…

就職活動雑記(1)

50歳からの就職活動は本当に大変である。私の場合、今まで仕事上や個人的なつながりのあった人々に助けられて、どうにか面接までは引っかかっているが、時間がかかることはもう、覚悟しないといけない。 面白いのは、「この人にお願いしてもムダだよね」と思…

オンライン小説2「規格外」33

夏休みのあいだに奈緒子が経験したアルバイトは五つを数えた。中型の運転免許を持っていたので、まず深夜の運転代行のアルバイトに採用された。二人でペアになり、酔った客を店まで会社の車で迎えに行く。一人は客の車を運転して家まで送り、もう一人は後ろ…

オンライン小説2「規格外」32

預金を全部かき集めて勘定すると、五十万円程度だった。アクセサリーやバッグを売ればけっこうな金になることは分かっていたが、それは最後の手段と考えた。 とりあえず大学を続ける前提で、授業の時間は確保し、時給千円週三日のオフィスKは続けるとすると…

ヘッドハンターの行動パターン

ここのところ、多数のヘッドハンターと付き合っているわけだが、ほとんど向こうには付き合っているという意識もないかもしれない。奴らがいったいどれだけの人間を相手にしているのか不明だが、実に希薄な人間関係である。 ヘッドハンターと会うと、だいたい…

あぶく銭で何をするか

先日、某ヘッドハンターの事務所を訪ねて、ミッドタウンのレジデンス棟に初めて入った。驚いた。 まず入り口はミッドタウンのショッピングエリアの中に目立たないように隠れていて、案内嬢に聞かないと分からない。そこで部屋番号を入力して開錠してもらうの…

無理やり開国させられた日本

久しぶりに転職活動をして分かったのは、ヘッドハンターのレベルも、候補者のレベルも上がっているのだなということだ。 5,6年前までは、ろくでもないヘッドハンターに本当にしばしば当たった。基本的にヘッドハンターは、人を右から左に流すだけで、年収の…