トム・ペティ、プリンス

ジョージ・ハリスンの追悼コンサートのyoutubeを見ていたら、トム・ペティが歌っていた。スーツ姿で小さいサングラスをかけたトム・ペティも、渋くてカッコいい。ジョージの息子のダーニもトムの横でギターを弾いているのだが、ジョージそっくりな若者で、キュートである。そしてなんとなくトムおじさんを慕っている感じが良い。

しかしこのビデオの見どころは、なんといってもプリンスである。途中までどうでも良さそうに横でジャンジャン、と弾いているのだが、最後にギターソロになったらまあすごい。こんなにギターの上手い人だったんだと改めて思わされる。ギターを思うがままに操り、翻弄し、百通りくらいかと思う音で歌わせる。それを何気ない感じでやってのけてしまうのである。あまりにプリンスがすごいので、ダーニもトム・ペティも、しまいにはひえーという感じで笑ってしまっている。

それでこれを見た後は、やはり、トム・ペティもプリンスももうこの世にはいないんだという、寂寥に襲われる。なんでこんな健康そうな二人が死んでしまうんだろうと不思議に思う。トム・ペティはきれいな金髪で、立ち姿がカッコよくて、南部なまりで、明るくて、さぞモテそうな感じ。晩年はあっちこっち悪かったそうだが、まだまだ活躍できたのではと思える。プリンスは、強烈なカリスマである。贅肉のまったくない、鞭のように引き締まった身体、余裕しゃくしゃくの高速のダンス、ジャンルを超越したギタープレイ、こんな人間がいるんでしょうかとさえ思ってしまう。こんな人が50代半ばで死ぬのが信じられない。

この二人もマイケル・ジャクソンも、鎮痛剤の過剰摂取で死亡したとのことだ。なんとも惜しいことだ。

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